【うしゃ夫】マネー・ローンダリングとは!?(マネロンの重要性について徹底解説します!)
こんにちは!
うしゃ夫です。
今回はマネー・ローンダリングとは一体なんなんだ!?
という疑問を持っている方に向けて記事を書いていきます!
マネー・ローンダリングとは?
そもそもマネー・ローンダリングとは
「違法な行為による収益の出所を隠すこと」
を意味します。
分かりやすい例を挙げると
・オレオレ詐欺などでだまし取ったお金
・違法薬物の売買で得たお金
・会社で横領したお金
上記の行為で得たお金を複数の口座に転々と移動させることによりその出所を分からなくする行為のことです。
もし自分が悪いことをして大金を手に入れたとしても、自宅にずっと置いておくなんて心配でできないですよね(笑)
また、自分の銀行口座に急に多額の現金を入金して隠したとしても怪しいですよね(笑)
そこで他人の口座や、複数の口座に振り込みなどをして転々と移動させて誰がいつ入金したのかを分かりにくくしているという訳です。
マネー・ローンダリングの問題点
マネー・ローンダリングがどういうものかが分かったところで
マネロンの問題点は以下の3点です。
・詐欺などの犯罪行為は国をまたいで行われている
・犯罪行為が進化し、多様化している
・1国の規制では防ぐことが難しい(国同士の連携が必要)
1つ1つ解説していきます!
・詐欺などの犯罪行為は国をまたいで行われている
マネー・ローンダリングの例で先ほど挙げた、オレオレ詐欺等の特殊詐欺は現在でも数多くの方が被害にあっています。
また、オレオレ詐欺などの特殊詐欺の犯行は電話一本で出来るため
犯罪グループは国外から電話をかけているというケースもあるそうです。
つまり、国外で犯罪行為を行い、だまし取ったお金も海外の口座に入金しているということです。
・犯罪行為が進化し、多様化している。
オレオレ詐欺などの特殊詐欺は知名度が高く、詐欺にあわないための対策を立てることが出来ました。
例えば
・直接子供に会って渡すようにする
・ATMでの電話の利用を禁止する
・方言で話したりや地元の話をしたりする
といった対策が挙げられます。
しかし、犯罪者グループはその対策に対しての新たな手口を考え出すので、対策が追い付かないのが現状です。
最近では外国人留学生や海外からの技能実習生の口座を本人たちから買い取り、悪用するという手口が多いそうです。
犯罪組織は銀行口座を喉から手が出るほど欲しがっており、外国人留学生などは犯罪に加担しているという事実を知らず、お金が手に入るからという理由で口座を売買していることが1つの要因として考えられます。
・1国の規制では防ぐことが難しい(国同士の連携が必要)
日本だけがマネロンに対しての知識や制度が整っていても、アメリカがそうでない場合は犯罪者の格好の餌食になってしまうということです。
例えばですが、
日本の犯罪グループが犯罪で得た収益を国内(東京から大阪)で送金してもすぐにバレてしまうくらいマネロンに対しての制度が整っていたとします。
しかし、マネロンに対しての知識や制度が整っていないアメリカ(国外)からの送金が日本にあった場合、その資金は本当に犯罪で得た収益かどうかの判断ができませんよね?
つまり、犯罪で得たお金の流れが
日本→日本 国内から国内への直接送金はダメでも
日本→アメリカ→日本 いったん国外を挟めばオッケー
となってはダメですよということです。
ですから、1国だけでの規制では不十分であり、各国の連携が必要になってくるのです。
なぜ今になって重要視されているのか?
銀行などを始めとする金融機関でなぜこんなにもマネロン対策に力を入れているかというと
2019年から2020年にかけてFATF(Financial Action Task Force:金融活動作業部会)の第4次相互審査が日本で行われるからです。
FATF(ファトフ)とは簡単に説明すると
「マネロン対策しっかりしてますかー?」
と調査しに来る人たちです!!!
第4次相互審査という名前の通り
1~3回までの相互審査も過去に行われています。
日本は前回の第3次審査対日相互審査の際に
めちゃくちゃにダメだしされています・・・
アメリカなどの海外で銀行口座を開設する際は本人確認書類(運転免許証や保険証など)の提出は義務付けられており、アメリカではその歴史は半世紀以上前からあると言われているほど本人確認は当たり前のことだそうです。
しかし、日本で口座開設をする際に本人確認書類が必要になったのはごく最近のことで、2003年から義務化されたのです。
義務化されたのもFATFに指摘されてからなので如何に日本が遅れているのかがわかりますね。
2003年以前は飼い犬や飼い猫などの名義で口座を作ることが出来たと言われてるほど本人確認がユルユルだったのです(今では考えられませんね。笑)。
なので日本が今回の第4次相互審査で落第点を取ってしまうと
・マネロン対策が遅れている国として全世界に公表される
・日本から海外への送金が難しくなる(厳しくなる)
・海外企業と取引のある国内の企業への大ダメージ
といったようなことになる可能性が非常に高いです。
犯罪で得たお金かもしれない現金って素直に受け取れますか?
受け取れないですよね(笑)
受け取ってしまったら自分も犯罪者の共犯になってしまいますもんね。。
それと同じ原理で日本がマネロン対策遅れている国と認定されれば
海外は日本からの送金を断らざるを得ないですよね。。。
日本の企業のお金も元をたどれば日本の金融機関を通しているので、海外の企業や銀行側からすると受け取りたくないお金となってしまいます。
そうなってしまえば日本の経済は現在よりもさらに景気が悪くなり、最悪の場合破綻してしまうでしょう。
まとめ
いかかでしたでしょうか?
今回の記事のまとめをすると以下の内容になります。
・マネロンとは犯罪で得たお金の出所を隠すことである
・日本はマネロン対策が遅れている国である
・FATFからマネロン対策落第点を言い渡されると海外送金が難しくなる
・金融機関の職員はマネロンに対しての知識を深める必要がある
今回の記事を通して伝えたかったことは以上です。
私自身マネー・ローンダリングについての知識についてはまだまだなのでこれからも勉強を続けていきたいなと思います。
金融AMLオフィサー(実践)というマネロンについての試験があるので、今回の記事を読んで受けてみたいなという方は是非チャレンジしてみてください。
マネー・ローンダリングについての知識が少しでも深まったのであれば幸いです。